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地盤改良のヒミツ

地盤改良とは、建物を建てる土地の地盤が弱く建物の荷重を支えられない場合に地盤を補強・改良することです。

代表的な工法は以下の工法があります。

地盤改良の種類

表層改良は、セメントにより地表の土を固める地盤改良工法です。

表層改良は様々な土質に対応可能ですが、地盤改良できる深さは地表から2mです。 浅層混合処理工法とも呼ばれます。

​表層改良工法
◆メリット

地表面だけを固めるだけだから施工が簡単であり、短工期である。
改良深度GL-1.0m程度の場合、比較的安価となる。

◆デメリット

表層の地盤しか改良できず、GL-2mが限度。ただしGL-2mなら柱状改良の方が安価となる。
構造物が近接する場合、土留めが必要になる。
近隣対策で高価な飛散防止型セメントを使用する場合、費用が高くなる。

柱状改良工法

小規模建築物で最も多く採用されている地盤改良工法です。

​建物の形に添って所定の間隔で穴を掘り、セメント系固化材を注入・撹拌し、地盤内に柱状の改良体を作り、建物を支える。

◆メリット

現場の土を材料とするため比較的安価。

軟弱層が厚くても使用できる。(GL-9.0mまで可能)

◆デメリット

高有機質土の場合、セメントを混ぜても固まりにくい。

改良材注入の圧力により、近接する擁壁、ブロック等が影響を受けることがある。

柱状改良体が、産業廃棄物、地中障害物となる恐れがある。

鋼管杭改良工法

鋼製で2m程度の短い杭を地中に打ち込む工法です。

​固い地盤層まで打ち込みを行い建物を支える。

◆メリット

3階建ての重量建築物でも計算上問題なく支えることができる。

​改良工事中の残土がほとんど出ない。

◆デメリット

施工時の騒音・振動が大きく近隣対策が必要。

支持地盤が2m以内の場合は、採用が難しくなる。

​コストが高い為、予め予算計画をしっかりとする必要がある。

六価クロムが発生するリスク
​六価クロムとは?

セメントを土と混ぜると、化学反応をおこし「六価クロム」という有害物質が発生するキケンがあります。

「六価クロム」とは、過去に世間を大きく騒がせた「アスベスト」と並ぶ、二大発ガン性物質です。LARC(国際がん研究機関)からもリストアップされているキケンな物質です。

地盤改良する際、セメント系固化材を用いると六価クロムが溶出するという事は、2000年頃から問題になっていました。セメントの原料の中に三価クロムが含まれます。三価クロムは毒性が無く、安定した物質で、簡単には六価クロムにはなりません。しかし、セメント製造過程に材料を高温で焼成する際、三価クロムが酸化して六価クロムに変わります。

しかし、セメントは水と混ざると水和反応という化学反応を起こして硬くなります。六価クロムは、この時作り出される水和反応物の中に閉じ込められてしまうため 普通は溶出しません。

液状化現象
​液状化現象とは?

地震の際に、地下水位の高い地盤振動により液体状になる現象。これにより比重の大きい構造物が埋もれ、倒れたり、地中の比重の小さい構造物(下水道管等)が浮き上がったりする。

液状化が発生するメカニズム

液状化はどこでも起こるわけではありません。

以下の3つの要因がそろったときに液状化が起こる可能性が高くなるといわれています。

◆緩い砂地盤

海岸や河口付近、埋立地、河川の扇状地などで多くみられます。

地盤の硬さを示すN値が20以下で、土の粒子の大きさが0.03mm~0.5mmの砂地盤です。

◆地下水の位置

地下水位が地表面から10m以内で、地下水位が浅いほど液状化が起こりやすくなります。

ただし戸建て住宅は軽いため、地下水位が地表面から3mより深ければ、液状化の発生による建物自体の被害は生じにくいと考えられます。

◆大きな地震の揺れ

震度5以上といわれています。揺れている時間が長くなると被害が大きくなる傾向にあります。

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