top of page

【コラム】津波1mでも基礎に致命傷?住宅基礎と打ち継ぎの知られざるリスクとは ≪三重 注文住宅≫

三重で注文住宅を建てるなら基礎構造にも注目すべき

三重で注文住宅を建てるなら“基礎構造”にも注目すべき


三重県は伊勢湾・熊野灘に広く面しており、四日市・鈴鹿・津・松阪・伊勢・尾鷲といった都市の多くが沿岸部に密集しています。そのため、住宅地の多くが津波や洪水のハザードマップにかかるエリアであることが特徴です。

南海トラフ地震の影響も想定される地域であり、津波・液状化・地震への備えは、住宅性能として必須項目です。

「間取り」や「デザイン」だけでなく、見えない“基礎の中身”にもこだわるかどうかが、長く安心して暮らせる家の条件です。

ラピアスデザインでは、意匠性・性能・安全性を三位一体で実現するため、こうした構造的アプローチも一切妥協せず提案しています。



「津波1m」でも住宅基礎は大丈夫?と思っていませんか?


「津波が1mくらいなら、家は大丈夫じゃない?」と思っている方は少なくありません。しかし実際には、津波1mで最大50kN/m²(キロニュートン)の水圧が建物に加わります。

この水圧は、流体力学の基本式によって次のように求められます。


P=1/2・ρ・v2

ここで:

  • P:動圧(N/m²またはPa)

  • ρ:水の密度 ≒ 1000 kg/m³

  • v2:津波の流速(m/s)


仮に流速が10m/sとすると:


P=1/2・1000・(10)2=50,000Pa=50kN/㎡


これは人間の手では到底支えられない衝撃的な力であり、建物の壁面や基礎部分に**面全体から瞬間的に加わる“押し流す力”**です。風荷重や地震の揺れとはまったく異なる破壊メカニズムです。

なお、東日本大震災(2011年)では実際に10m/sを超える流速が複数地点で観測されており、これは国の「津波防災地域づくりに関する法律」や、土木学会の津波設計指針でも重要な設計根拠とされています。

[1] 内閣府 防災情報『津波災害から命を守る』https://www.bousai.go.jp/tsunami/info.html
[2] 土木学会『津波災害評価・設計指針』https://www.jsce.or.jp/library/open/proc/maglist2/00975/202103_no106.pdf



二回打ちベタ基礎の“弱点”が顕在化する場面


現在、一般的な住宅基礎で多く採用されているのはベースと立上りを別々に施工する「二回打ちベタ基礎」です。

しかし実験データによると、この構造は以下のような力に弱い傾向があります:

発生現象

荷重(kN)

状況

基礎の反り

20kN

✅発生

クラック発生

65kN

⚠️部位によって発生

爆裂

80kN

❌未満ならOK

破壊

90kN

❌超えると危険

つまり、津波1mでかかる50kNの水圧は、「反り」を確実に生じさせ、場所によってはクラックのリスクも高まるということです。



なぜ「打ち継ぎ」は構造的にリスクなのか?


コンクリートは一体で打設されていると強度が高く、構造的に安定します。一方、二回に分けて施工されると、その「継ぎ目」が応力集中や水の侵入、凍結膨張などの原因になります。

この点については、国土交通省が発行する『公共建築工事標準仕様書(建築工事編)』でも明確に触れられています。

"コンクリート構造物の打継ぎ部は、十分な表面処理および締固めを行い、水密性と構造一体性を確保すること。構造的に重要な部位では、打継ぎを避けるのが望ましい。"

また、日本建築学会の『JASS5(鉄筋コンクリート工事標準仕様書)』でも、打継ぎ位置は構造的に影響の少ない場所に限定すべきと明示されています。

つまり、公的なガイドラインの中でも**「打ち継ぎ=避けるべき構造的リスク」**とされているのです。



ラピアスデザインの一体打ちベタ基礎なら、なぜ安心なのか?


ラピアスデザインが採用している「一体打ちベタ基礎」は、ベースと立上りを同時に施工することで継ぎ目を完全に排除した構造です。

実験データでは、以下のような強度特性を示しています:

発生現象

荷重(kN)

状況

基礎の反り

60kN

❌発生なし

クラック発生

90kN以上

✅発生なし

爆裂

90kN以上

✅発生なし

破壊

90kN以上

✅変化なし

これにより、津波1mの衝撃にも十分に耐えうる強さを実現しており、万が一の自然災害にも安心できる住まいを支える基盤になっています。



まとめ


津波1mという見た目の緩やかさとは裏腹に、基礎構造への負担は想像以上に大きいものです。

そして、一般的なベタ基礎(二回打ち)では、その衝撃に耐えきれず、反りやクラックのリスクを抱えることになります。

だからこそ、三重で注文住宅を建てるなら「一体打ち基礎」のように、構造の信頼性を重視した家づくりを選ぶことが、将来の安心につながります。

Comments


IMG_0849.JPG

​資料請求

S_7439828782989.jpg

モデルハウス見学

Model House
2 時間

​LAPIAS DESIGN Co., Ltd.

ラピアス デザイン 株式会社

​三重県津市安濃町東観音寺384-3

TEL 059-261-7828

Copyright ©ラピアスデザイン株式会社 All Rights Reserved.

bottom of page