窓のヒミツ

高断熱化によって窓の重要性が認識されつつある。

​建物全体で窓から逃げる熱の割合は70%とも言われている。壁などの断熱性能をどれだけ頑張っても30%に過ぎないのです。

断熱性能を飛躍的に引き上げるには、まず「窓」の高断熱化が必須である。

世界的にみて日本の性能は?

日本の住宅の断熱性能が相対的に低いことを知っていますか?

なかでも窓は、『窓』先進国の欧州に比べてももちろん、日本と地理的に近く気候が近い中国や韓国にも劣っている。

日本は世界から見て、「ものづくり先進国」「超一流の工業国」というイメージがあると思います。しかしながら住宅なかでも『窓』に限っては全く逆で、日本の工業製品の中でほぼ唯一といっていいほど、レベルの低い状態が続いてきました。

まずは、その証拠として世界各国の窓の断熱性に対する最低基準と日本の窓の実態を比較してみましょう。

窓の種類
枠の種類

窓を構成しているモノは大きく分けて「ガラス」と「枠」の2つあり、枠を構成する材料(原料)によって断熱性能が大きく変わってきます。

この表は、枠として使用される材料と建築で多く使われる材料で、どれだけ熱を”通さないか”というのを数値で表した表になります。

数値が大きいほど熱をよく通すことを示しています。

日本の住宅の窓で一番採用されている「アルミ」が200で、最近採用率が上がっている樹脂が0.17となっています。

​樹脂はアルミの約1/1000の熱しか通さない事を表しています。

樹脂窓普及率

上の表でも「樹脂」の性能の良さはお分かり頂けたと思います。しかし、まだまだ普及していないのが現状でです。

​普及しない理由がアルミ窓に比べ樹脂窓は高価で予算を引き上げてしまうことになるのでなかなか普及していない。

でも、住宅は何十年と住み続けないといけません。イニシャルコストを低く抑えても、ランニングコストが掛かると逆転してしまう。

窓の種類
​加速する住宅省エネルギー化

日本の住宅は、兼好法師の時代から「夏を旨とすべし」といわれ、風通しの良い開放的なデザインが特徴がでした。そのため、冬の寒さ対策は手薄で家中に隙間がある状態が普通でした。
時代は流れ、住宅の断熱化・省エネ化が注目されるようになると、1980年に初めて省エネ基準ができました。しかし、これは建築基準法のような規制はなく、あくまでも目安として基準を設けたものでした。その後、1992年[新省エネ基準]、1999年[次世代省エネ基準]、2013年[改正省エネ基準]と改正され、2020年までには省エネ基準適合義務化に向け、住宅・建築物の省エネ性能を規制・誘導する「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」が進められています。
また、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)等の先進的な省エネ基準を設定し、将来的には高水準な省エネ住宅が多く普及するよう誘導しています。

世界の断熱基準と窓の重要性

なぜ、世界各国がこのように窓の高性能化を厳格に進めているのか。もちろん、理由があります。

 日本建材・住宅設備産業協会の調べによれば、住宅で生じる熱の損失を部位ごとに相対化してみると興味深いことが分かります。窓などの開口部を通して、冬に暖房の熱が逃げる割合は51%、夏の冷房中に入ってくる割合は69.3%にも及びます。暑さの原因の7割、寒さの原因の5割が窓とみなせます。

 もちろん、家の断熱性能や形状などによって異なります。国によっても異なります。しかし、どの国でも暖房にかかるエネルギーはかなり大きな比率を占めており、窓はその原因の半分以上を占める部位なのですから、規制を厳しくするのは極めて合理的なわけです。日本の住宅の冷房エネルギーについては、年間を通せば暖房の10分の1程度しか使われません。しかしながら、最も暑いとされる8月15日の14時頃は、1年で最も電力需要の高い時期でもあります。発電所の設備はこの時期の需要量をベースに計画されているので、暑さの原因の7割を占める窓を高性能化することは、やはり大きな意義があります。

『結露は瑕疵』の欧米

先の日本建材・住宅設備産業協会の調べによれば、窓など開口部からの熱損失は、少ない方の冬でさえ58%であり、次点の外壁15%と換気15%と比較しても圧倒的に大きくなっています。窓の設計が最優先かつ最大の課題であるのは、このためです。

 窓の性能で最も重要なのはU値ですが、日本ではこのU値の表示方法に課題があります。

 諸外国では枠とガラスを別々に計算します。同じ製品でも開き方や面積が違うと1枚ごとにU値を別々に表示するのが一般的です。我が国ではそうなっていません。窓からの熱損失は最も大きな割合を占めるにも関わらず、その窓のU値がかなり概略の表示になっています。

 例えば2.33W/m2・K以下という表示であっても、実際には1.7W/m2・Kのものがあったり、ひどい場合は2.33W/m2・Kを超えるものも存在するのが実態です。その結果、正確な情報が分かりにくくなっています。

 ドイツやオーストリアでは窓の結露はもちろんのこと、壁体内の結露においても徹底的に抑制が図られます。「建築物理上、結露を引き起こすのは誤った設計であり、人の健康を害するから瑕疵である」という考え方が根底にあります。事の重さを痛感します。

 オーストリアでは鉄筋コンクリート(RC)造マンションなどは、コンクリートの水分がほぼ抜けるまでの2~3年は家賃が低く貸し出されるということも聞いています。そもそも欧州のマンションは外断熱工法なので、結露は日本に比べてはるかに少ないのですが、そのうえでの話です。

 一方、日本なら築後2~3年は賃料が最も高く取れる時期です。それどころか日本ではほぼ全てのマンションで、北側の部屋が結露に悩まされています。マンション販売会社によっては、「加湿器を止めてください」にとどまらず、引き渡し時に除湿機をセットにして渡している会社さえあります。

 居住者の健康に対して国や建築関係者がどう考えるか、「健康で文化的な生活を送る」に当たって温度や湿度といった重要条件をどう考えているのかがよく分かる一例です。少なくとも、欧米の大半の国ではこうしたことを「基本的人権」と捉えて重要視しています。

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