三重の土地選びで確認したい地震・液状化リスク
三重で注文住宅の土地を選ぶときに確認したい、地震の揺れやすさ、液状化、土地の履歴、地盤、盛土、擁壁、避難経路について解説します。
01 土地探し, 09 ハザード・災害, 10 地盤
三重の土地選びで確認したい地震・液状化リスク
地震に強い家を建てるなら、耐震等級を確認すればよい。
そう考える方も多いかもしれません。
しかし、地震から家族を守るためには、建物の耐震性能だけでなく、その家を建てる土地の条件も確認する必要があります。
同じ市町の中でも、土地の成り立ち、地盤、造成の状態、周囲の道路などによって、地震時に考えられる影響は異なります。
ここでは、三重で注文住宅の土地を選ぶときに確認したい、地震、液状化、地盤の基本を解説します。
地震への備えは土地と建物を一緒に考える
地震による住宅への影響は、建物の耐震性能だけで決まるものではありません。
同じような建物でも、地盤の状態や土地の形、周辺環境によって、受ける影響は変わります。
土地を選ぶときは、主に次のような条件を確認します。
想定される揺れ
液状化の可能性
津波や浸水の想定
土地の高低差
盛土や切土の状態
擁壁の有無と状態
地震後の避難経路
周辺道路の幅や高低差
土地と建物を別々に考えず、土地にどのようなリスクがあり、建物でどこまで備えるのかを整理することが大切です。
三重県と市町の資料を確認する
土地を検討するときは、不動産会社から受ける説明だけでなく、三重県や各市町が公開している防災情報も確認します。
三重県では、地震動、液状化、津波などの想定資料や、市町別の被害想定結果が公開されています。
国土交通省のハザードマップポータルサイトでは、洪水、土砂災害、高潮、津波の情報や、土地の特徴・成り立ちなどを地図上で確認できます。
一つの資料だけで判断せず、県、市町、国が公開する情報を重ねて確認することが大切です。
ハザードマップに色が付いていないから、災害が起きないと判断することはできません。
公開されている情報が、どのような想定や条件に基づいているかも確認します。
液状化とは 何か
液状化は、地下水位が高く、緩い砂質の地盤などが地震で強く揺れることによって、地盤が一時的に液体のような状態になる現象です。
液状化が起きると、住宅の沈下や傾き、道路の変形、地中にある配管などへの影響が生じることがあります。
土地の表面が固く見えることや、周囲に住宅が建っていることだけでは、液状化の可能性を判断できません。
三重県の液状化危険度予測図や、国土交通省が公開する地形区分に基づく液状化の発生傾向図などを確認します。
これらは広い範囲を一定の条件で評価した資料です。検討している一つの土地の状態を、そのまま確定するものではありません。
土地の成り立ちや地盤調査など、個別の情報と合わせて判断することが必要です。
土地の成り立ちと過去の利用を調べる
現在は平らな宅地に見えても、以前は田、池、川、海などであった土地や、土を盛って造成された土地があります。
土地の成り立ちや過去の利用は、地盤や排水、液状化などを考えるための手がかりになります。
確認する資料には、次のようなものがあります。
古い地形図
過去の航空写真
土地条件図
地形分類図
造成前後の資料
周辺のボーリングデータ
売主や所有者から受ける説明
昔の土地利用だけで、その土地が安全か危険かを決めることはできません。
資料から分かった情報をもとに、どのような調査や対策が必要かを考えます。
地盤の強さと液状化は分けて考える
地盤調査で住宅を支える力が確認できれば、液状化についても問題がないと思われることがあります。
しかし、住宅の重さを支える地盤の強さと、地震時の液状化の可能性は、同じものではありません。
一般的な住宅 の地盤調査は、建物を支える地盤の状態や、沈下の可能性を考えるために行われます。
調査方法や調査内容によっては、液状化の可能性を十分に判断できないことがあります。
液状化が考えられる土地では、通常の地盤調査で何が分かるのか、追加の検討が必要かを確認します。
調査名だけで判断せず、何を確認するための調査なのかを理解することが大切です。
地盤改良をすればすべて解決するとは限らない
地盤調査の結果によっては、地盤改良や基礎の検討が必要になることがあります。
地盤改良には、建物を支え、不同沈下を抑える役割があります。
ただし、地盤改良を行えば、地震や液状化によるすべての影響を防げるとは限りません。
採用する工法によって、目的や対応できる地盤条件は異なります。
確認したいのは、次の点です。
何のために地盤改良を行うのか
どの深さの地盤まで確認したのか
液状化について検討しているか
建物の基礎とどのように関係するか
工事記録が残るか
地盤保証の対象と条件
工法名や保証年数だけでなく、土地の状態に対して、なぜその方法を選ぶのかを確認します。
盛土・擁壁・高低差を確認する
道路や隣地との間に高低差がある土地では、盛土や擁壁の状態も確認します。
擁壁は、土が崩れないように支える構造物です。
見た目にひび割れがない場合でも、いつ、どのような基準でつくられたのか、図面や検査記録が残っているかを確認する必要があります。
既存の擁壁をそのまま利用できるのか、補強やつくり直しが必要なのかによって、土地にかかる費用は大きく変わります。
土地価格だけを見て契約せず、造成、擁壁、地盤、建物の基礎にかかる費用を含めて総額を考えます。
建物の耐震性能も土地に合わせて考える
土地の状態を確認した後は、その土地に建てる建物の耐震性能を考えます。
耐震等級は、地震に対する建物の強さを比較するための大切な指標です。
ただし、等級の数字だけでは、基礎、壁の配置、床や屋根、接合部、地盤との関係まで把握できません。
地震の力を、屋根、床、耐力壁、接合部、基礎、地盤へ無理なく伝えられるように、建物全体を計画します。
土地の地盤条件と建物の構造計画を別々にせず、設計者がどのように判断しているかを確認することが大切です。
避難経路と周辺環境まで確認する
地震への備えは、敷地の中だけで完結するものではありません。
建物が地震に耐えた場合でも、周辺道路や橋、電気、水道などに影響が生じる可能性があります。
土地を見学するときは、次の点も確認します。
指定された避難場所
避難場所までの経路
津波や浸水を避けられる方向
夜間でも歩ける道路か
ブロック塀や古い建物が多くないか
道路や橋が使えない場合の別経路
家族が離れた場所にいるときの連絡方法
日常の通勤や買い物の利便性だけでなく、災害時にどのように行動するかを想像して土地を見ることが大切です。
土地を買う前に確認する
地盤調査は、建物の位置や形が決まってから行われることがあります。
そのため、土地を契約する前に、すべての地盤条件を確定できるとは限りません。
契約前の段階では、公開資料、過去の土地利用、周辺の地盤情報、造成履歴、売主からの説明などを確認します。
そのうえで、考えられるリスクと追加費用を整理し 、予算に余裕を持たせます。
住宅会社や設計者に土地を見てもらい、希望する建物が建てられるか、どのような調査が必要かを相談してから契約を判断する方法もあります。
土地を先に決めてから建物を考えるのではなく、土地と建物を一緒に検討することが大切です。
まとめ
三重で地震に備えた土地を選ぶためには、価格や立地だけでなく、土地の成り立ち、地盤、液状化、造成、避難経路まで確認する必要があります。
大切なのは、次の点です。
三重県、市町、国の防災情報を確認する
液状化危険度予測図だけで個別の土地を断定しない
過去の地形や土地利用を調べる
地盤の強さと液状化を分けて考える
地盤改良の目的と対応範囲を確認する
盛土、擁壁、高低差を確認する
土地と建物の耐震計画を一緒に考える
避難場所と複数の経路を確認する
土地契約前に建物と追加費用を検討する
災害リスクを完全になくせる土地があるわけではありません。
大切なのは、公開されている情報から土地の特徴を知り、考えられるリスクに対して、土地選び、建物、避難のそれぞれで備えることです。
分からないことをそのままにせず、一つずつ確認しながら土地を選びましょう。
家づくりについて、一緒に整理してみませんか。
土地や予算、性能、間取りがまだ決まっていない段階でもご相談いただけます。現在の状況と大切にしたい暮らしから、必要なことを一つずつ整理します。
