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【コラム】庭を眺める窓で暮らしを豊かに ― 隣地の視線も配慮した注文住宅の工夫

庭を眺める窓で暮らしを豊かに ― 隣地の視線も配慮した注文住宅の工夫

庭を眺める窓は暮らしを豊かに。床面からH900〜1300のFIX窓や軒の影、用途別窓選定で隣地の視線を遮り快適な住まいを実現。




庭を眺める窓の魅力


注文住宅を計画するとき、多くの方が「庭を楽しみたい」と考えます。大きな窓から庭を眺める暮らしは、自然を身近に感じ、季節の変化を味わえる贅沢な時間を生み出します。

しかし分譲地のように隣家との距離が近い環境では、ただ大きな窓を設けるだけでは「視線の交差」が気になり、せっかくの庭も落ち着いて楽しめなくなることがあります。そこで重要なのが、庭を眺める窓と隣地の視線配慮を両立させる設計です。



庭を眺める窓の配置ポイント


高さを工夫する

庭に開きながらも、隣家からの視線を避けたい場合は、腰高窓やハイサイドライトを選ぶと効果的です。

さらにおすすめなのが、窓の下端を床面に合わせ、窓の高さ(H寸法)を900〜1300mm程度に設定したFIX窓です。

  • 座った姿勢で庭を奥まで見渡せる

  • 立っている人の目線(約H1500前後)とは交差せず、外から覗かれにくい

  • 庭の植栽や石組みを“額縁”のように切り取って楽しめる

縦長窓や地窓の活用

足元の植栽や芝を切り取るように見せる地窓は、外からの視線が届きにくく、室内に落ち着きを与えます。

コーナー窓・連窓で広がりを演出

道路や隣地側を避けて角度をずらすことで、視線を感じずに庭全体の奥行きを楽しめます。



窓は「出入り口」だけではない ― 用途を考えた窓選定


家づくりでは「大きな掃き出し窓=正解」と思われがちですが、実際には用途に応じた窓選定が必要です。

  • 掃き出し窓出入りや庭との一体感に便利。ただし外部からの視線や防犯面では注意が必要。

  • FIX窓採光や眺望に特化。開閉はできないが、景色を額縁のように切り取って楽しめる。

  • 縦すべり・横すべり窓、小窓換気や通風を目的とする場合に効果的。大きくなくても風の流れを生み出せる。

つまり、「採光」「換気」「眺望」どの目的かを考えて窓を選ぶことが、快適でバランスの取れた住まいにつながります。



FIX窓で庭を「額縁」に変える


FIX窓(開閉しない窓)は、庭を最も美しく見せる方法のひとつです。

  • サッシの中桟や網戸がなく、視界を遮らない

  • ガラスの透明感が高く、室内から庭がクリアに見える

  • 室内インテリアと庭がつながり、奥行きある空間を演出できる

出入りが必要な部分は掃き出し窓に、景観を楽しむ部分はFIX窓に、と使い分けるのが理想です。



軒や庇と組み合わせた「影のデザイン」


窓の配置に加えて、軒や庇による影も大切です。

  • 日中はガラス面が暗くなり、外からの視線を自然にカット

  • 室内からは外の明るい庭が鮮明に見える「一方通行の眺望」を実現

  • 夏は直射日光を防ぎ、冬は低い角度の陽射しを取り込む省エネ効果も期待できる



外構と一体で考える「視線コントロール」


植栽で柔らかく遮る

常緑樹や低木を窓の正面に植えれば、外からの視線をやわらかく遮りつつ、四季の彩りも楽しめます。

フェンスや格子のデザイン

目隠しフェンスを部分的に設けたり、縦格子・木製ルーバーを窓前に設置することで、採光と通風を確保しながらプライバシーを守れます。

夜のライトアップ

庭に照明を仕込めば、日中は緑を、夜は光を楽しむ「二重の眺め」が実現します。



分譲地だからこそ大切にしたい工夫


  • 隣家の窓と正面衝突しない配置プランニング時に隣家の図面や窓位置を確認し、真正面に大窓を設けないことが大切です。

  • 将来を見据えた設計今は空き地でも将来家が建つ可能性があります。隣地に依存せず、自分の庭の中だけで景色が完結する計画をしておくと安心です。



まとめ

「庭を眺める窓」は、暮らしを豊かにするための大きなポイントです。分譲地のように隣家との距離が近い環境では、

  • 床面から立ち上がるH900〜1300のFIX窓

  • 軒や庇で影を作り、外からは見えにくく中からはクリアに見える設計

  • 植栽や外構と一体で考える視線コントロール

  • 窓の用途を「採光」「換気」「眺望」で整理した選定

これらを組み合わせることで、プライバシーを守りながら庭を最大限楽しむ住まいが実現します。

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