今回は断熱しかも、床の下の断熱についてお話します。
壁の断熱のお話はどの会社でもお話して知っている方も多いと思いますので、今日は床の断熱についてです。
床の断熱方法は大きく分けて2つに分類されます。
〇床下断熱
床直下に断熱材取り付ける方法です。断熱より下の基礎内は『外』の考え方です。
〇基礎断熱
床直下には断熱を取り付けないで、基礎内部又は外周面に断熱材を取り付ける方法です。 床下の基礎内部は『内』室内の考え方です。
青い矢印が空気の流れを示しています。
今回はどっちが『良い』、どっちが『悪い』ということでは無いくて、メリット・デメリットのお話になります。
とは言っても弊社は床下断熱を採用しているので、そっちよりのお話になります。
まず、それぞれのメリット・デメリットを考えます。
●床下断熱
床下は外(室外)という考え方になるので、温度調節する範囲は床から上になります。
床下の点検のため、人が通れる隙間を設ける必要があるため断熱材の厚みは大引や土台の大きさに依存します。
基礎内部を基礎パッキンにより通風が容易に行える。
●基礎断熱
床下は内(室内)という考え方になります。
地中の温度は年間通して一定に保たれており、温熱環境の観点から優位性がある。
基礎面に断熱材を取り付けるため、基礎が健全な状態か確認が困難。
一般的には上記のようなメリット・デメリットがあります。
では、ラピアスデザインで床下断熱を採用している理由になります。
基礎表面に断熱材を取り付けるため、基礎の状態を把握できない、またシロアリは光に弱く、暗くて湿気がある場所を好みます。基礎コンクリート内の水分が蒸発することで、基礎と断熱材の間に隙間が起こる可能性があり、その隙間がシロアリの道(蟻道)になるリスクがある。基礎上部にはシロアリの好物の木材があり、被害が発生するリスクがあります。
万が一、基礎に亀裂は発生しても発見が難しく、その亀裂から水が侵入した場合、基礎内部の鉄筋を錆させ、基礎を破裂させることになります。亀裂が内部なで進行した場合、シロアリを招き入れるリスクがあります。
基礎はコンクリートでできており、コンクリートの主成分であるセメントは水と反応することで、水酸化カルシウムは発生させ、強アルカリ性になります。コンクリートは何年にも渡って水分を蒸発させ続けます。基礎断熱の場合、強アルカリ性の空気が室内にはいることになり人体へ悪影響を及ぼすリスクがあることが心配です。
基礎断熱の場合、床下の換気計画が非常に重要となり、空気が淀む場所が存在すると湿気を溜め込んでしまい、カビや木材の腐れの原因、シロアリが好む環境になってしまいます。
上記の理由により、温熱環境にとって優位性をもった基礎断熱ですが、リスクが排除できない限り、おすすめすることができないと考えています。
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