【コラム】吹付断熱のメリット・デメリットとは?ラピアスデザインがアイシネンLDフォームを採用する理由
- LAPIASDESIGN

- 7月18日
- 読了時間: 10分

はじめに
「吹付断熱とグラスウール、どちらが良いのでしょうか?」
家づくりを検討されているお客様から、よくいただくご質問です。
インターネットで調べると、「吹付断熱は高性能」「グラスウールは性能が低い」など、さまざまな情報が見つかります。しかし、それらを見て「結局、どれを選べばいいの?」と迷ってしまう方も少なくありません。
ラピアスデザインの考えは、とてもシンプルです。
「一番良い断熱材」はありません。
断熱性能に優れた断熱材、コストを抑えられる断熱材、防音性や調湿性に優れた断熱材など、それぞれに特徴があり、住まいに求める価値によって最適な選択は変わります。
私たちが断熱材選びで大切にしているのは、カタログに記載された性能だけではありません。
家が完成したその日だけではなく、何十年先もその性能を維持できるか。
この視点を大切にしています。
木造住宅は、乾燥収縮や季節ごとの温度・湿度の変化、地震などの影響を受けながら、完成後もわずかに動き続けます。だからこそ、長く安心して暮らせる住まいを実現するためには、住宅の特性まで考えた断熱材選びが重要だと私たちは考えています。
このコラムでは、吹付断熱のメリット・デメリットを正しく解説するとともに、ラピアスデザインがアイシネンLDフォームを採用している理由、そして受け継がれる家づくりへの考え方をご紹介します。最後までお読みいただくことで、「どの断熱材が優れているか」ではなく、「なぜその断熱材を選ぶのか」という視点で家づくりを考えられるようになるはずです。
住宅で使われる断熱材の種類
断熱材にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。
「どの断熱材が一番優れているか」という単純な話ではなく、住宅会社が何を重視して選んでいるのかが重要です。
住宅で使用される断熱材は、大きく**「繊維系断熱材」と「発泡プラスチック系断熱材」**の2つに分けられます。
繊維系断熱材
繊維の間に空気を閉じ込めることで断熱性能を発揮する断熱材です。
代表的なものには、グラスウール・ロックウール・セルロースファイバーがあります。
それぞれ断熱性に加え、防音性や耐火性、調湿性など異なる特徴を持っています。
一方で、繊維系断熱材は施工品質によって性能が左右されやすく、隙間なく丁寧に施工することが重要です。
発泡プラスチック系断熱材
樹脂を発泡させて内部に細かな気泡をつくり、その気泡によって熱を伝えにくくする断熱材です。
代表的なものには、
ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)
押出法ポリスチレンフォーム(XPS)
フェノールフォーム
吹付け硬質ウレタンフォーム
などがあります。
断熱性能が高く、基礎や壁、屋根など幅広い部位で採用されています。
吹付断熱は「施工方法」の一つ
近年、多くの住宅会社で採用されている吹付断熱は、現場で液状の材料を吹き付けて発泡させる施工方法です。
複雑な形状にも施工しやすく、隙間の少ない断熱層を形成できることから、高気密・高断熱住宅との相性が良い工法として普及しています。
ただし、「吹付断熱」は断熱材の名前ではありません。
使用する材料によって、断熱性能や柔軟性、耐久性、吸水性などの特性は大きく異なります。
そのため、「吹付断熱だから良い」と判断するのではなく、どの吹付断熱材を採用しているのかまで確認することが大切です。
次章では、吹付断熱のメリット・デメリットを詳しく解説し、選ぶ際に知っておきたいポイントをご紹介します。
吹付断熱のメリット・デメリット
近年、高性能住宅の普及とともに採用が増えている吹付断熱。
気密性や断熱性に優れた工法として注目されていますが、吹付断熱にもメリットとデメリットがあります。
大切なのは、「吹付断熱だから良い」と考えるのではなく、その特徴を正しく理解することです。
吹付断熱のメリット
① 隙間の少ない断熱層をつくりやすい
吹付断熱は、液状の材料を現場で発泡させながら施工するため、柱や梁の間、配管や配線まわりなど複雑な形状にも施工しやすい工法です。
断熱材を隙間なく充填しやすく、断熱層を連続して形成できることが大きな特長です。
② 気密性能を確保しやすい
発泡した断熱材が躯体に密着するため、気密性能の向上にも貢献します。
ただし、気密性能は吹付断熱だけで決まるものではありません。窓まわりや配管貫通部などの気密処理、丁寧な施工があってこそ、高い気密性能が実現します。
③ 複雑な形状にも施工しやすい
注文住宅では、間取りや構造によって壁や天井の形状が複雑になることがあります。
吹付断熱は現場で発泡させるため、そのような形状にも柔軟に対応しやすい施工方法です。
吹付断熱のデメリット
① 製品によって性能や特性が大きく異なる
「吹付断熱」と一括りにされることが多いですが、実際にはさまざまな製品があります。
断熱性能だけでなく、
柔軟性
セル構造
吸水性
長期的な性能維持
などは製品ごとに異なります。
そのため、「吹付断熱」という名称だけで判断するのではなく、どの製品を採用しているのかを確認することが重要です。
② 施工品質によって性能が左右される
吹付断熱は現場施工のため、施工品質が住宅性能に大きく影響します。
適切な厚みで均一に施工されているか、施工後の確認が行われているかなど、施工管理も重要なポイントです。
吹付断熱を選ぶうえで本当に大切なこと
吹付断熱には多くのメリットがありますが、どの製品でも同じ性能や耐久性が得られるわけではありません。
だからこそ、私たちは「吹付断熱だから採用する」のではなく、木造住宅との相性や長期的な性能維持まで考えて断熱材を選ぶことが大切だと考えています。
ラピアスデザインが採用しているアイシネンLDフォームも、その考え方から選んだ断熱材です。
次章では、数ある吹付断熱材の中から、なぜアイシネンLDフォームを採用しているのか、その理由を詳しくご紹介します。
ラピアスデザインがアイシネンLDフォームを採用する理由
ラピアスデザインでは、断熱材を選ぶ際に熱伝導率などの数値だけで判断することはありません。
もちろん、断熱性能は住宅の快適性を左右する重要な要素です。しかし、私たちがさらに重視しているのは、その性能を長く維持できるかということです。
住宅は完成した瞬間が最も新しい状態ですが、木造住宅は乾燥収縮や季節ごとの温度・湿度の変化、地震や強風などの影響を受けながら、わずかに動き続けます。
だからこそ、その動きも考慮した断熱材選びが必要だと考えています。
木造住宅の動きに追従する柔軟性
ラピアスデザインが採用しているアイシネンLDフォームは、JIS A9526では「吹付け硬質ウレタンフォームA種3」に分類される断熱材です。
その大きな特長の一つが、柔軟性です。
施工後も木造住宅のわずかな動きに追従しやすく、断熱層の連続性を維持しやすい特性を備えています。
木造住宅は完成後も動き続けます。
その動きに断熱材が追従できることは、長期的な性能維持を考えるうえで大切な要素の一つだと私たちは考えています。
独自のセル構造による特性
アイシネンLDフォームは、独自のセル構造を採用しています。
この構造により、水を吸いにくい特性を備えていることも特徴です。
もちろん、「この断熱材なら壁体内結露を防げる」ということではありません。
壁体内結露は、断熱材だけでなく、防湿・気密・通気・換気計画など、住宅全体の設計と施工によって左右されます。
しかし、吸水しにくく、断熱層を維持しやすい断熱材を選ぶことは、長期的な住宅性能を考えるうえで大切な要素の一つだと考えています。
数値だけでは見えない価値
住宅業界では、UA値や熱伝導率などの数値が比較されることが少なくありません。
もちろん、性能を数値で確認することは重要です。
しかし、その数値は完成時の性能を示すものです。
私たちは、それだけでは十分とは考えていません。
住宅は、何十年という時間の中で家族の暮らしを支え続けるものです。
だからこそ、「どれだけ高い性能か」だけでなく、「その性能を維持し続けられるか」を大切にしています。
断熱材選びにも、家づくりの思想が表れる
断熱材は、壁の中に隠れてしまうため、完成後に目にすることはほとんどありません。
それでも私たちは、その見えない部分にこそ家づくりの品質が表れると考えています。
アイシネンLDフォームを採用している理由は、「吹付断熱だから」でも、「熱伝導率が優れているから」でもありません。
木造住宅の特性を理解し、長く性能を維持できる住まいを目指した結果、この断熱材を選んでいます。
断熱材一つにも理由がある。
その積み重ねが、ラピアスデザインの考える**「受け継がれる家づくり」**につながっています。
断熱材だけでは、本当に良い家はつくれない
ここまで、吹付断熱の特徴や、ラピアスデザインがアイシネンLDフォームを採用する理由をご紹介してきました。
しかし、私たちがお伝えしたいことは、「この断熱材を使えば安心」ということではありません。
本当に大切なのは、断熱材・気密・防湿・換気・窓・施工品質が、それぞれの役割を果たし、一つの住まいとしてバランスよく機能することです。
どれか一つだけ優れていても、快適で長持ちする家にはなりません。
住宅は「見えない部分」で差がつく
完成した家を見ると、目に入るのは外観や内装、間取りや設備です。
一方で、断熱材や構造、防湿・気密処理などは、完成するとほとんど見えなくなります。
しかし、快適性や耐久性を支えているのは、こうした見えない部分です。
だからこそラピアスデザインでは、完成後には見えなくなる部分にも妥協せず、一つひとつ理由を持って仕様を選定しています。
「今」ではなく、「未来」を見据えた家づくり
家は、完成した瞬間がゴールではありません。
これから何十年にもわたり、家族の暮らしを支え続ける存在です。
だから私たちは、「今の性能」だけではなく、将来も性能を維持しやすい住まいを目指しています。
断熱材選びも、その考え方の一つです。
木造住宅の特性を理解し、長期的な視点で最適だと判断した断熱材を採用することが、将来の安心につながると考えています。
受け継がれる家づくりのために
ラピアスデザインが目指しているのは、性能の数字を競う家づくりではありません。
親から子へ、そして子から孫へ。
住み継がれ、長く愛される住まいをつくることです。
そのために、目に見えるデザインだけでなく、壁の中にある断熱材や構造、施工品質まで、一つひとつ丁寧に積み重ねています。
「受け継がれる家」は、特別な工法や一つの建材だけで実現するものではありません。
確かな設計、確かな施工、そして見えない部分へのこだわり。
その積み重ねこそが、未来の暮らしを支える住まいにつながると、ラピアスデザインは考えています。
まとめ|断熱材選びの先にある、本当に大切なこと
吹付断熱には、多くのメリットがあります。
一方で、「吹付断熱」という施工方法だけで住宅の性能が決まるわけではありません。採用する断熱材の特性や施工品質、そして住宅全体の設計との組み合わせが重要です。
ラピアスデザインがアイシネンLDフォームを採用している理由も、「吹付断熱だから」ではありません。
木造住宅は完成後もわずかに動き続けるという特性があります。その特性を理解したうえで、柔軟性や長期的な性能維持といった点を重視し、「受け継がれる家づくり」という考え方に最も合う断熱材だと判断した結果、採用しています。
もちろん、良い家は断熱材だけでつくられるものではありません。
耐震性能、気密性能、防湿・通気計画、窓の性能、換気計画、そして確かな施工品質。その一つひとつが組み合わさることで、初めて快適で安心できる住まいが生まれます。
だからこそ私たちは、目に見えるデザインだけでなく、完成後には見えなくなる部分にも一切妥協しません。
家は、完成した瞬間がゴールではなく、家族の暮らしとともに時を重ねていくものです。
親から子へ。
子から孫へ。
何十年先も安心して暮らせること。そして、「この家で暮らして良かった」と思い続けてもらえること。
それが、ラピアスデザインが目指す受け継がれる家づくりです。
家づくりを考えるときは、「どの断熱材を使っているか」だけではなく、住宅会社がどのような想いでその断熱材を選び、どのような家づくりを目指しているのかにも、ぜひ目を向けてみてください。
その考え方の違いが、これから何十年と暮らしていく住まいの価値を大きく左右すると、私たちは考えています。




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