今回は外壁についてお話します。
ラピアスデザインの多くの建物が『ガルバニューム鋼板』の外壁です。
価格は一般的に多く使われている『窯業系サイディング』に比べ1.5倍程度価格が高くなってしまいます。
なぜ、ラピアスデザインは『ガルバニューム鋼板』の外壁を使っているのでしょう?
デザインのためだと思いますか?
実は、デザインのためではありません。
答えは、いくつかありますが一番の理由は重量の違いです。
一般的な外壁がグラフの真ん中の『窯業系サイディング』ですが、1㎡あたり17.3kgあります。
ラピアスデザインで多く使っている『ガルバニューム鋼板』の外壁は、『ガルスパン』でグラフの左から2番目です。1㎡あたり5.0kgの重量になります。
ガルスパンは窯業系サイディングの約1/3の重量です。
例えば1辺が「長さ10m高さ7m」の建物があるとします。
総面積が280㎡になります。
その場合の外壁の重量比較です。
『窯業系サイディング』
17.3kg×280㎡=4844kg
『ガルスパン』
5.0kg×280㎡=1400kg
4844kg-1400kg=3444kgの差があります。
では、外壁が軽いと何がいいのでしょう?
この図は、左が『ガルスパン』などの重量の軽い外壁を使った建物、右が『窯業系サイディング』などの重量の重い外壁を使った建物です。
中学校の理科の実験で「振り子の運動」をしたと思います。おもりの重さの違いで振れる幅が違います。おもりの重い方が振れる幅が大きくなります。
建物に言い換えると、地震などで揺れた場合に外壁が重い方が揺れる幅が大きくなります。重量が重いと建物の負荷が大きく「熊本地震」の様に何度も地震が起こると倒壊の恐れが大きくなります。負荷が小さい外壁の方が倒壊などの被害を軽減する可能性が大きくなします。
当然、屋根も瓦屋根より重量の軽いガルバニューム鋼板の屋根の方が建物の負荷が減り揺れが小さくなります。
その他の理由は、窯業系サイディングだと固い物が激しく当たると「割れ」てしまいます。ガルバニューム鋼板』の外壁の場合、「へこみ」になります。
「割れ」と「へこみ」は建物の耐久性を大きく左右します。
「割れ」の場合、そこから雨水が侵入し躯体を腐らせるリスクがあります。躯体が腐ると建物の耐久性を著しく低下させることとなります。
「へこみ」の場合、へこんでいるだけなので雨水が侵入することがありません。躯体を腐らせることも無いのです。直さずそのままにしていても耐久性にはかかわらないのです。ただ、見た目は悪くなってしまいますが...
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